子供のリビングについてお教えします。
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子供のリビングはどこ?

小さな子は親の姿が見える場所に居たいと思っていますよね。親の姿が見えなくなると「わ〜〜」と泣き出します。

小さい頃はうっとしく思うこともあるでしょうが、子供が大きくなってくると、一人で留守番をするようにもなります。段々と親が子供から必要とされなくなっていきます。ちょっと寂しいですね。

でも、お子さんの成長を喜んであげてください。いつかは大人になって行く人達です。大人になった時に困らないようにしてあげるのが親の役目だと思います。

そんな、子供が「大人になっても困らない」ようになるには自立が必要になります。

今回は自立を助ける家として「子供のリビングを2階に造る」ことの意味をお伝えしたいと思います。


子供の気持ちを理解するには自分の小さな頃、どういう気持ちで毎日過ごしていたか、という問い掛けを自分自身にしてみるという方法があります。
このことで、ある程度、子供の気持ちを理解する事ができると思います。

生活環境が違ったり、友達が違うので同じということはありませんが「性格」は両親のDNAを受け継いでいるのでかなりの部分で共通的な感覚が持てると私は感じています。「もし私がこの子の立場だったら」と考えてください。

重要なのはそんな幼少時代の自分だったら、どんな生活がしたかったかということを踏まえて、親の立場を混ぜ合わせて子供に与える「空間」を考えるということです。


保育園や幼稚園に行くようになると親の目の届かない所で子供は一人、共同生活を始めます。自立の始まりでもあります。

でも、家に帰るとお母さんにベッタリという子も多いのではないでしょうか。

それも、小学生の高学年になると親とは一緒に居たいのだけど、誰にも邪魔されない自分だけの時間が欲しいと思いはじめます。
親からちょっとだけ離れたいと考えるようになってくる時期です。あまり使わない子供部屋が必要な時期となります。

そこで、やっと登場、「子供のリビングを2階に造る」という方法です。

子供も親の存在がうっとしいのに親の気配を感じていたいという矛盾した感情を持っていますので、その辺を家の造り方でカバーしてあげる必要があります。その方法の一つが「子供のリビングを2階に造る」ということです。

最近、流行りでもありますが、リビングを吹抜けにして子供のリビング、フリースペースを吹抜けに面して造るということがあります。

1階に親が居て、2階に子供ということは、空間がつながったまま1階と2階の視覚的な区画が出来ているということになります。

親からは2階の子供のリビングは見えないのですが、2階の子供のリビングからは、吹抜けを覗くと親の姿が見えるのです。
又、わざわざ、覗かなくても音が聞こえます。子供はそれだけで安心です。

そして、親が覗きに来る時は階段を登ってきます。当然、足音がするのです。
子供は慌てて、見せたくないものを隠すでしょう。親に対する秘密も子供の自立には大切なので見て見ない振りをします。きっと、この時の子供はへらへら笑っているでしょうね。

そんな、中途半端ではありますが、自分だけの時間が持てる場所を提供してあげることも親の役目かも知れません。子供のリビングを2階に造るということはそんな意味もあります。

自分が小さかった時のことを思い出してください。親に隠し事はありませんでしたか? 親に隠れてこそこそ何かをしているということがありませんでしたか? 自分が小さい頃思ったことは、自分の子供が、今、思っていることなんです。子供に快適な空間を与える必要はないと思いますが、子供が大人になるのに必要な空間は与えてあげましょう。(快適な子供部屋については反対派な私です。)

次週は、今回の続きとして「2階の子供用リビングに隣接する子供部屋」についてお話させていただこうと思います。


●これから家を新築する方へ
子供のリビングを、子供だけのものにして置くのはもったいないです。親も一緒に使えるように工夫しましょう。お父さんやお母さんの趣味が一緒に出来る場所として考えることで家族のコミュニケーションも取り易くなります。邪魔な時もありますけどね・・・。

◇道先 案内人(みちさき あんないと)のお勧めは屋根裏部屋のように天井が斜めだったり、天窓が付いていて望遠鏡で星が見えたりするロフト的な子供のリビングです。ちょっと天井が低いことで秘密基地のような感覚で子供は楽しく使うことができると思います。大人も普段とは違う空間に身を置くことで童心に帰ることも出来るのではないでしょうか。


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